skymatix Developers Blog

株式会社スカイマティクスの開発チームによるDevelopers Blogです。

クラウド型ドローン測量・現地管理DXツール「くみき」の三次元復元

Lead Researcherの藤田です。クラウド型ドローン測量・現地管理DXツール「くみき」では、そこにアップロードされたドローンなどの空撮画像をクラウドで三次元復元し、位置情報を追加することにより、地図上に点群、DSM(数値表層モデル)、オルソ画像を重ねて表示しています。我々はその三次元復元結果の品質向上に日々取り組んでいます。今回は三次元復元の説明と先月改善したテクスチャメッシュについて書こうと思います。

三次元復元手順

くみき」の三次元復元方法はSfM(Structure from Motion)→MVS(Multi-View Stereo)を行い、密点群を生成します。画像のexif情報から位置情報を取得し座標付けを行い、点群からDSM、メッシュを生成し、メッシュに画像を貼り付け、オルソ画像を生成しています。理論自体は一般的で昔からあるものですが、様々な外的要因(GPS、ジャイロセンサーのズレ、ピンボケ、画像が暗い、反射物がある、似たような模様がある、模様が何もないなど)により、理論通りうまくいかないことが多々あるため、「くみき」は様々な工夫をしています。

先月改善したメッシュ

先月改善をリリースしたメッシュ生成について。密点群からメッシュを生成するのに建物壁面を撮影した画像が十分でないと、壁面の点群密度が薄いため、メッシュの三角形がどうしても細長くなってしまい、その後の処理であるテクスチャ貼付け時に壁面の模様がアコーディオンカーテンのようにギザギザになってしまい、出力結果に悪い影響を与えてしまいます。そこで密点群からメッシュ生成のプロセスにおいて、

点群→ラスター化→メッシュ化→ノイズ除去・スムージング→メッシュの切り直し

と段階的に工夫を入れて全ての三角形が正三角形に近い形になるようにしました。

メッシュ(改良前)
メッシュ(改良後)

終わりに

株式会社スカイマティクスでは「くみき」の三次元復元エンジンを世界一にしたく、研究開発に取り組んでいます。今後も三次元復元に関する技術的記事を書いて行こうと思います。

www.slideshare.net